活動概要

行政と連携した個人支援

「行政と連携した個人支援活動」とは、行政や社会福祉協議会等様々な相談窓口と連携して生活に困っている個人へ食品を届ける活動です。

生活保護受給者が過去最高を更新しさらに増加傾向にあることから、国は生活保護に至る前の自立支援を強化するため「生活困窮者自立支援法(以下、法)」を施行し全国約900の自治体に相談窓口を設置しました。法には自治体の各課やハローワーク、NPOが連携してひとりひとりの状況に応じた包括的な支援を行うことが明記されています。しかし、食べ物の支援に関しては様々な制約があるため、どのような人にも緊急時、すぐに対応できるしくみがまだありません。

そこで、セカンドハーベスト名古屋では東海地方にある自治体や社会福祉協議会と連携して、「3日間なにも食べていない」「所持金が100円しかない」など緊急で食べ物の支援が必要な方が相談窓口を訪れた場合、相談員から依頼を受け食品パック(お米5kgと缶詰や調味料7〜8kg等の食品詰め合わせ)を届ける活動を行っています。

生活に困った方

貯金が無く頼る人がいない! 離婚し子どもが小さく働けない! 会社が倒産し失業してしまった! ・高齢者・失業者・ひとり親家庭 ・外国人・ホームレス状態の方

相談
支援

自立相談支援窓口

支援が必要と判断なら2HNへ「依頼書」をFAX ・生活困窮者自立支援法によりつくられた相談窓口 ・市役所・社会福祉協議会・区役所・NPO法人

依頼

「食品パック」を相談員が手渡し、自立に向けた支援を継続的に行う

送付

セカンドハーベスト名古屋

依頼書を元に「食品パック」をつくる ・依頼書をもとに年齢、家族構成等に合わせ食品を詰め合わせる

・依頼書をもとに年齢、家族構成等に合わせ食品を詰め合わせる 単身世帯約2〜3週間分 ・食品パックを宅配便で各相談窓口へ届ける

セカンドハーベスト名古屋では、この活動を行う際に各相談窓口との連携が非常に重要と考えています。そこで連携開始時に、それぞれが担う役割や実費相当分の費用負担を明記した協定書を相談事業を行っている団体と締結しています。現在、東海3県内で9割以上の自治体と連携し、月に約400件の食品パックを必要とされる方に発送しています。

東海3県内の連携状況

※オレンジ色:連携済の市町村 黄色:協力団体が支援している市町村

2021年4月1日時点

活動の効果

セカンドハーベスト名古屋の食品パックの効果は、単にお腹がいっぱいになるだけではありません。生活に困っている方にとっては、体力面・精神面・経済面に対しても効果があり、さらに相談窓口職員にとっては自立に向けた相談支援を有効に行える効果があります。

生活に困っている方にとっての効果
  • 食べ物を買うために新たな借金をする必要がなくなり、食費を削減できます。
  • 食べ物を受け取ることで、体調が良くなります。
  • 食べ物の心配をする必要がなくなり気持ちが落ち着きます。
実際に頂いた声

(60代女性)

相談窓口で申請をしたら、すぐに沢山の食品を届けていただきありがとうございます。

(40代男性)

食べ物の心配をすることなく、安心して就職活動ができます。

相談窓口職員にとっての効果
  • 支援対象者との信頼関係が築きやすくなります。
  • 緊急時に迅速な対応がとれます。
  • 次の支援へつなぎやすくなります。
現場の声

名古屋市仕事・暮らし自立サポートセンター名駅 前センター長大熊 宗麿 さん

食品には、相談者の心をとかす効果があります。セカンドハーベスト名古屋の食料支援により命をつなぐという効果以外にも、食料支援をきっかけに相談者と支援者側との信頼関係が高まり、支援者の提案を受け入れてくれるようになりました。

食品を希望される社協/自治体の方へ

協定の締結に向けた手順は以下の通りです。

  1. 連絡

    貴団体が行う相談事業の概要をご連絡ください。当団体からは、協定の締結に向けた書類・手順の詳細をご連絡致します。

  2. 来所

    当団体の活動にご賛同いただいた上で協定を締結するため事務所にお越しいただき、実際に食品パックを作成する様子等をご覧いただきます。

  3. 協定書の締結

    相談窓口は実費相当の費用を負担することやその支払い方法、当団体は依頼に応じた食品パックを作成する等、お互いの役割を明記した協定書を締結します。

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